江戸時代は、理想的なリサイクル社会だった! Page5 江戸時代に頂点に達した物を大切にする文化は、今いずこへ・・・ ( 1 )

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私たちが江戸時代に到達した、物を大切にする文化を、今一度・・・

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「 江戸時代は、理想的なリサイクル社会だった!」 をテーマにした、三好俊之介の、江戸時代リサイクル考!俊之介自己紹介
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江戸時代の紙リサイクル事情! page1
江戸時代の庶民の家、長屋のトイレ(下肥)事情! page2
火事と喧嘩は江戸の華! 火事場のリサイクル! page3
様々な職業・・・物を大切にする江戸文化! page4
江戸時代に頂点に達した物を大切にする文化は、今いずこへ・・・ ( 1 ) page5
江戸時代に頂点に達した物を大切にする文化は、今いずこへ・・・ ( 2 ) page6
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江戸時代に頂点に達した、リデュース・リユース・リサイクルを駆使した
物を大切にする文化を、平成の世に生かすために・・・(1)

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はてな・・・ 前ページまでに、
1. 江戸時代の紙リサイクル事情!
2. 江戸時代の庶民の家、長屋のトイレ(下肥)事情!
3. 火事と喧嘩は江戸の華!
4. 様々な職業・・・物を大切にする江戸文化!
と、4回にわたって、江戸時代のリデュース ( ゴミを極力少なくする )、リユース ( 不要になった物でも、同じ用途、別の用途で本当に使えなくなるまで使う )、リサイクル ( 不要になった物を原料にして、新しい物を作る ) リサイクルとリユース などをご紹介してきましたが、日本は縄文の昔から、自然と上手に付き合い、自然からの恵みに感謝しながら生きてきたという精神性がありましたので、そうして徐々に培われた技術があって、江戸時代には他国文化には例を見ないほどに卓越したリサイクル社会を築き上げていたのですね。

でも平成の世では、このように日本人が営々と築き上げてきたリサイクル精神が、かなり後退していると聞きます。
たとえば電化製品などが故障したときに、修理するよりも新品を買った方が安いということなどがあって、簡単に修理できるものでさえ捨ててしまっているとか、故障もしていないのに古くなったという理由だけで捨てられているとか、使い捨ての商品が氾濫しているとか・・・
一部ではリサイクルに力を入れ始めているようですが、なかなか世間一般には浸透せずに、まだまだ無駄に捨てている物が多くて、ゴミの多さが社会問題になっているとか・・・
でも・・・ 数千年もかけて築いてきた文化を、わずか150年にも満たない年数で、ここまで変えられるのだろうか・・・
ちょっとその原因を考えてみますね。


福沢諭吉 私の師・勝海舟先生は、1860年、幕府の長崎海軍伝習所の練習艦であった咸臨丸で、アメリカへ渡られました。咸臨丸
一年半まえに結ばれた日米修好通商条約の批准交換のための使節団が、アメリカの軍艦ポーハタン号で渡米することになり、咸臨丸はその護衛という名分での出航でしたが、実は日本人乗組員の全員が渡洋航海は初めてで、その練習のために随行したというのが実態でした。 でも往路では勝先生はじめほとんどの日本人が船酔いのためにダウンしてしまって役に立たず、同乗してくれていたアメリカのブルック大尉らが操船して、やっとサンフランシスコに着いたとか・・・ (^_^;)
でも帰路は、ちゃんと日本人だけで帰着できたのですから、黒船来航で蒸気船というものを知ってからわずか7年しか経っていないのに、この快挙とは、当時の日本人の気概を感じますね!咸臨丸に乗り組んだ人たち
私も海軍伝習所に学んでいた一人として、この航海には是非参加したかったのですが、行けませんでした・・・残念!

で、その航海には、中津藩の福澤諭吉さんも、軍艦奉行・木村摂津守様の従者として同行されました。
福澤さんは大阪の適塾で猛勉強をされた方で、オランダ語はペラペラ。 かなりの量の洋書も読破され、翻訳も数多くこなされていましたので、アメリカに行っても、欧米の科学技術などは書物ですでに知っていることも多くて驚きも少なかったそうですが、ただ欧米の生活習慣や社会制度、それに欧米人の考え方などに大いに驚き、それを日本に伝えようと決心されたようです。
たとえば福澤さんはたくさんの新しい言葉を作りましたが、「 自由 」 という言葉も、そのひとつですね。
英語の 「 free 」 という概念を日本語にしようとしたとき、当時の日本語では 「 勝手 」 という言葉が一番近かったけれど、それでは何かひとつ足りない。 「 手前勝手 」 などが連想されて、チャランポランの印象が拭えない。
そこで、「 自ら ( みずから ) を、由 ( よし ) とする 」 で 「 自由 」 という言葉をお作りになりました。
つまり、自分で責任を取る 「 勝手 」 だということで、その言葉の中に責任というものを明確に込められたのです。

他にもアメリカの独立宣言書を翻訳して、「 千七百七十六年第七月四日亜米利加十三州独立ノ檄文 」 として、その頃著述した 「 西洋事情 」 に掲載しているんですよ。
檄文とは、すごい題名をつけたものですが、しかしまぁ確かに、あれは檄文には違いない (^_^;)

そんな福澤さんがアメリカで見たもので一番驚いたのが、宿泊していたホテルのゴミ箱を見た時だったのだそうです。
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s ふとゴミ箱を見ると、そこには缶詰の空き缶が、たくさん無造作に捨ててある・・・
そのときの驚きと言ったら・・・ 福澤さんの口調は、そんな風でしたよ。  
日本では貴重な金属が、使い捨てにされて、ゴミ箱に大量に転がっている・・・
そうでしょうね。 その当時の日本人がそれを見たら、やはり同じように驚愕するでしょう。
日本では金物は特に貴重ですから、火事で焼けた焼け跡に残る釘一本ですら無駄にはせず、再生して使っていたのですから・・・

で、福澤さんは思われたそうです。
「 これは生産力の差だ! 日本も、こうならなければならない! 」
・・・・ と。
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この後、幕府が大政を奉還して明治になるまでに、福澤さん自身もヨーロッパにも行ったりしますが、他にもたくさんの日本人がアメリカやヨーロッパに行きます。
1867年 ( 大政奉還の直前 ) にパリで開かれた万国博覧会には、幕府、薩摩藩、そして佐賀藩までが別々に出展します。 万博に派遣された大勢の日本人にも衝撃のヨーロッパだったのでしょうが、それをキッカケにヨーロッパで、「 ジャポネズリ 」 と呼ばれる日本趣味が広がるのです。 ヨーロッパ人にしても、驚愕の未知との遭遇だったのでしょうね。
中国とも違う日本の精緻な文化は、「 ジャポネズリ 」( 日本趣味 ) としてヨーロッパに受け入れられますが、その奥深さが知られるにつれて 「 ジャポニスム 」( 日本心酔 ) と呼ばれるものに変化し、その後数十年間、ヨーロッパの芸術に影響を与え続けて、現代美術の礎を築くのに一役も二役も買うことになるのですから、お互いの未知との遭遇は、お互いに多大な影響を与え合うことになるのです。
その影響の大きさはルネサンスにも匹敵すると、ヨーロッパの美術界では評価されているんですよ。

ただ、欧米の文化が日本に与えた影響は、美術などという平和的なものは少なく、やはり強大な軍事力、そして産業革命を成し遂げたあとの強力な生産力であったようです。
つまり、その頃直に欧米を見た日本人が感じたことは、福澤さんが感じたことと同じようなことだったのでしょうね。

まぁ、無理もありません。 黒船の優れた軍事力で鎖国の扉をこじ開けられ、それに反発して攘夷を叫んで、長州の下関や薩摩の錦江湾で欧米の艦隊と戦ってみたけれど、あっと言う間に完膚なきまでに叩き潰され、欧米の軍事力の強さを知ってしまった後の日本人には、その軍事力の裏を支えているものは何なのか・・・ それが最大の関心事だったのですから。
当時の世界情勢というものは、産業革命を成し遂げたイギリス・フランス・アメリカ・ドイツ・ロシアなど、ほんの数ヶ国の 「 列強 」 と呼ばれる欧米諸国が、有り余る生産力を背景に、市場と資源を求めて世界中を争奪戦の渦に巻き込んでいたのです。
清国に違法な阿片を密輸出していたイギリス船が、清国の官憲に摘発され、積荷の阿片がすべて海に捨てられたとき、怒ったイギリスは清国に戦争をしかけ、武力で香港を奪い取り、他の港もイギリスの思うように開港させるという暴挙に出ていますが、その頃の世界は正に力と力のぶつかり合いで、敗れれば奴隷に近いような扱いを受ける・・・ 正義の通用しない、そんな時代だったのです。

そうした力と力のぶつかり合いの世界で、今まさにここにある力の差の源泉は何なのか・・・
当時の日本の知識人や政治家たちがそう考えたとき、それは生産力の差であると結論付けたのです。

そういう経緯があって、日本が殖産興業、富国強兵をスローガンにして、挙国一致する必要がある。
そのためには、中央集権的な政権を樹立しなければならない。 幕藩体制で全国が260もの藩に分割されていては挙国一致が成らないから、殖産興業も富国強兵も絵に描いた餅・・・ つまりはこのまま無為に時が経てば、欧米諸国の植民地にされてしまう・・・
そうした危機感が生まれ、京の天皇を中心にした中央集権国家の樹立のため、急速に幕府を倒す動きが加速するのです。

ということで、続きは次回に考察したいと思います。
だんだんと平成の世に近付いてきましたね (=^-^=)ノ 次回は世界の仕組みから、リサイクルを考えたいと思います。

page6 に、つづく・・・

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江戸時代の紙リサイクル事情! page1
江戸時代の庶民の家、長屋のトイレ(下肥)事情! page2
火事と喧嘩は江戸の華! 火事場のリサイクル! page3
様々な職業・・・物を大切にする江戸文化! page4
江戸時代に頂点に達した物を大切にする文化は、今いずこへ・・・ ( 1 ) page5
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